一人分の味噌汁を簡単に作りたいんだけど
手作りの味噌は簡単に作れるの?
このような方に読んでいただきたい内容です。
日本人のソウルフード”味噌汁”を作りたいけど面倒臭いし、自分でインスタント味噌汁が作れないのか?熟成させたおいしい味噌は作れるのか?
味噌は買う物と思っていましたが、試して作ってみてビックリの美味しさです。毎年、冬に1年分の味噌を仕込んで1日1杯の味噌汁を飲む贅沢を味わってみませんか。
塩分が多いと誤解され敬遠されている味噌の効果を交えつつ自分好みの味噌を作りたくなるように紹介いたします。
味噌の効果
味噌の種類と特徴
味噌は原料となる大豆に塩と麹を混ぜ合わせてつくられていて
麹の種類で3種類に分類されていて、そのうち2種類以上を合わせたものが
”合わせ味噌”と呼ばれています。
種類 | 原材料 | 地域 |
米味噌 | 大豆+米麹+塩 | 全国各地 |
麦味噌 | 大豆+麦麹+塩 | 九州、四国、中国地方 |
豆味噌 | 大豆+豆麹+塩 | 中部地方 |
味噌の甘口の辛口の違い
味噌には甘口と辛口があり、主に2つの分量の違いによります。
塩の分量 | 少ない⇒甘口 | 多い⇒辛口 |
麹の分量 | 少ない⇒辛口 | 多い⇒甘口 |
*自家製で減塩味噌を作るのは、カビ等の繁殖を抑えるのが難しいので止めておきましょう。
味噌の栄養素と効果
”味噌の医者殺し“と言うことわざがあるくらいに味噌には良質な栄養源が沢山含まれています。
エネルギー | 182㎉ |
タンパク質 | 12.5g |
脂質 | 6.0g |
炭水化物 | 21.9g |
食物繊維 | 4.9g |
主原料の大豆にはタンパク質が沢山ふくまれていて発酵して加水分解することでアミノ酸、ビタミンが多量に生成されます。
- 必須アミノ酸9種 :生命維持に必要
- サポニン、ビタミンE :アンチエイジング効果
- イソフラボン :骨粗しょう症予防
- 乳酸菌 :整腸作用
味噌汁1杯の塩分量
塩分を気にしている方にとっては味噌汁は敬遠されていしまいがちですが、実は
1.2g/1杯
で意外に少ないのです。
厚生労働賞が推奨している日本人の目標値は、男性7.5g/日未満(現状は11g/日)女性6.5g/日未満(現状9.3g/日)なので味噌汁が主な原因で塩分を摂取量を超えてしまう事はないですし、塩分を体外に排出してくれるカリウムを沢山含んだ食材を具材にいれることでより塩分摂取を減らすことができます。
カリウムを多く含んだ食材
- 芋類 :里芋、サツマイモ、ジャガイモ
- 葉物野菜:ほうれん草、春菊
- 海藻類 :ワカメ、ヒジキ
などを具材として取り入れることをお勧めします。
味噌汁の素の簡単な作り方
【材料】
- 味噌:260g
- 出汁の素:26g
- 乾燥味噌汁の具:適量
【作り方】
- 味噌と出汁をかき混ぜる
- 16等分に線を入れておく
- 乾燥具材をまんべんなく振りかける
①味噌と出汁をかき混ぜる
奥行があって高さのない容器に味噌と出汁の素を計量してまんべんなく混ぜ合わせます。
②16等分に線を入れておく
今回は16等分に分けましたが、容器の深さや大きさによって味噌の量を調整してください。
味噌:出汁の素=10:1
注ぐお湯にの量は200mlを基準にして好みの濃さに合わせてくださいね
③乾燥具材をまんべんなくふりかける
味噌の大さじ1≒18g
小さじ1≒6g
具材はスーパー等で売っていますので好み具材を入れてください。面倒な方には味噌の上に振りかけておくとお湯を注ぐだけで1杯の味噌汁が完成します。
やってみよう! 熟成味噌
米麹から自家製の熟成味噌にチャレンジ‼3割増しで美味しくいたでけますので参考になれば嬉しいです。
昨年は麹の出来がイマイチまま味噌づくりをしたので、味噌のできあがりもイマイチでした。今年は発酵時間を延ばし麹菌をシッカリ育てて味噌づくりに挑戦します。
【材料】
- 大豆:1000g
- 米麹:1000g
- 塩:500g(12%~13%)
- 大豆茹で汁:約400㏄~600㏄
大豆を茹でると約2.3倍になって、茹で汁を足すことで塩の分量が12%~13%(500g)になっています。
【作り方】
- 米麹を作る(1㎏)
- 煮大豆を作る(1kg)
- 米麹と塩、煮大豆を混ぜ合わせる
- 味噌玉を作って容器に入れる
- 熟成させる
このレシピを参考にして作ってみました。
1.米麹を作る(1㎏)
- 米2合を洗い12時間浸漬させる
- シッカリ水を切り20分蒸す
- 60℃まで冷まして乾燥麹50gを混ぜる
- ヨーグルトメーカー34℃48時間にセット
- 途中3回ほど温度を確認して混ぜ合わせる
この作業を3回繰り返して1.2kgの生麹の完成
麹菌を使用せずに友麹(乾燥麹を混ぜる)で挑戦、昨年度の反省からの改善ポイント
- 蒸し器のガラスの蓋にタオルを巻く
- 蒸し上がりすぐに新しい蒸しタオルに交換
- 保温器の温度を32℃→34℃に
- 保温時間も48h~54hに延長
麹菌が繁殖し易い環境を作るために、できるだけ水分を少なく保温器に入れることと温度を少し上げて、時間は延長してみました(米麹の温度が40℃以上にならないように定期的に検温と攪拌を行ってください)。
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2.煮大豆を作る(1kg)
- 1㎏のを3倍の水で12時間浸漬
- 3回に分けで圧力鍋で煮る
- ジッパー付きのビニール袋に入れて潰す
鍋に水と大豆を入れ指で簡単に潰れる固さまで2、3時間煮込んでいきます。圧力鍋を使用する場には、先ずは蓋なしで沸騰させてシッカリと灰汁を取り除いてから蓋をして加圧してして20分弱火にして火を止めます。
注)蒸気ノズルが灰汁や皮で目詰まりしてしまうと危険なので、一度沸騰させて灰汁と大豆の皮を取り除いて分量を守って蓋をしてください。
*2.3㎏の煮大豆の完成
昨年はミキサーを使ってペースト状にしましたが、水分を足してあげないといけないのと洗い物が面倒なので、今回はジッパー付きのビニールで挑戦しました。
- ザルで水分を切って温かいうちにビニール袋に入れる
- ビニール袋を折り返して麺棒で潰すと空気だけが抜けて上手くいきます
- 裏返して潰す
洗い物は減るし時間も短縮できるのでお勧めです。
3.米麹と塩、煮大豆を混ぜ合わせる
- 大き目の容器で米麹と塩を混ぜ合わせる
- 煮大豆と煮汁を加減しながら入れて混ぜ合わせる
①米麹と塩を混ぜ合わせて塩切を作ります、この時に一握り(40g~50g)の塩を残しておきます。最終、表面に塩をまぶしておくとカビが生えにくくなります。
②煮汁の量ですが味噌の硬さが耳たぶぐらいになるように混ぜていきます。今回は大豆に水分が残っていたのか400㏄程を混ぜ合わせました。
4.噌玉を作って容器に入れるさせる
- 両手で団子を作りしっかりと空気を抜く
- ジッパー付きビニール袋に押し込んで詰めていく
①できれば大き目の容器を使って、団子の大きさは適当で素手で大豆の固まりを感じながら楽しんでやってみてください。
②ビニールの角に空気が残らないように押し込んで、最後に残していた塩をまぶしてジッパーをして完成です。保管する時に空気が入らないようにジッパーの上から1㎏程の重石をしておくと安心です。
5.熟成させる
- 4月に1度天地返しをする
- 10月に完成
①カビが生えていたらその部分だけ取り除いてから袋を入れ替えて、しっかり空気を抜いてジッパーをしましょう。(カビが生えそうなところに塩をまぶすのもありです)
②後は麹菌に任せてしばらく待ちましょう!
甘口は6か月、辛口は6か月~1年ほど熟成させ、途中1回攪拌させます。
その時にカビなどがあれば取り除いて再度ラップをかけます。
おすすめは1月下旬に仕込む寒仕込みです。
目安ですがレシピの出来上がり量は
仕上がり重量:4kg
塩分濃度 :12.5%
味噌汁 :230杯~250杯分
合わせて読んでいただきたい
まとめ
味噌の効果
”味噌の医者殺し“と言うことわざがあるくらいに味噌には良質な栄養源が沢山含まれています。
- アンチエイジング効果
- 骨粗しょう症
- 整腸作用
味噌汁の素の作り方
味噌10:顆粒ダシ1
【作り方】
味噌10:顆粒ダシ1+乾燥具材
容器によって作り易い分量にしてください。
熟成味噌の作り方
【作り方】
- 大豆を一晩水に浸す :大豆1000g 水3倍
- 大豆を煮る :圧力鍋で加圧20分
- 大豆を潰す :麺棒でペースト状にする
- 米麹と塩を混ぜてから大豆と混ぜ合わせる :米麹1000g 天然塩400g
- 固さを確かめて容器に詰めます :しっかり空気を抜く
- 熟成させて出来上がり :夏場3か月 冬場6ケ月~1年
昔から日本人に親しまれてきたのが、味噌と味噌汁です。市販の味噌よりもずっと美味しい手作りの味噌に挑戦してみませんか?
熟成期間が長いため、待ち遠しさが募りますが、その期待を上回る驚きの出来上がりになることでしょう。
ではでは 感謝感謝
参考文献: