どうしてぬか床に漬けていると野菜がおいしくなるの?
栄養価は変化するの?
このような方に読んでいただきたい内容です。
こんにちは発酵食品の魅力を伝えるブロガーです。
ぬか漬けは、日本の伝統的な発酵食品の一つであり、その独特の風味と栄養価の高さが多くの人々に愛されています。ぬか床に漬けることで、食材はどのようにして美味しくなり、栄養価が向上するのでしょうか。今回は、その理由と魅力について詳しく解説します。
どうして美味しくなるの?
答えは:浸透圧の原理を活用しています。
浸透圧の役割
- 水分の移動と食感の変化
- 味の浸透
- 保存性の向上
- 栄養価の変化
水分の移動と食感の変化
塩分濃度が濃いぬか床に塩分濃度が低い野菜を入れると同じ濃さになろうとして野菜からは水分がぬか床へ、野菜にはぬか床の旨みや栄養素、香りが移るという仕組みです。
だから野菜は適度に脱水され、シャキシャキとした食感が生まれて美味しくなるし、ぬか床は旨みが増して水分が多くなるんですね
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味の浸透
浸透圧による水分移動と同時に、塩やぬか床の風味成分も野菜の内部に浸透します。これにより、野菜はぬか床の風味を吸収し、より深い味わいを持つようになります。塩の浸透は、野菜の内部に均等に行き渡り、全体的な味のバランスを保つ役割も果たします。
保存性の向上
浸透圧により野菜の水分が減少することで、微生物の繁殖が抑制され、保存性が向上します。また、塩が野菜の内部に浸透することで、防腐効果も高まります。これにより、ぬか漬けは長期間保存が可能となり、腐敗を防ぐことができます。
栄養価の変化
浸透圧による水分移動により、野菜中の一部の栄養素も外部に流出する可能性があります。しかし、発酵過程で生成される乳酸菌や酵母によって新たな栄養素が生成されるため、総合的には栄養価が高まることが多いです。特に、ビタミンB群やビタミンK、アミノ酸などが増加します。
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野菜の栄養価の向上
ぬか漬けは、ただ美味しいだけでなく、栄養価も高く評価されています。以下に、ぬか漬けがもたらす栄養価の変化についてきゅうりを例に説明します。
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キュウリの誤解
「きゅうりは栄養の無い野菜」だと言われている理由にこんなギネス記録があります。『Least calorific fruit』(最も熱量が低い果実)
これがいつの間にか『世界で一番栄養の無い野菜』として広まったようです。
キュウリは100g当たり14キロカロリーと低カロリーですが栄養がないわけではありません。
これは果実との比較で野菜との比較ではないので直訳が誤解の原因になったのでしょう。
キュウリの生とぬか漬けを比較する
きゅうり(生) | きゅうり(ぬか漬け) | |
エネルギー(kcal) | 13 | 28 |
水分(g) | 95 | 85 |
タンパク質(g) | 1 | 1.5 |
脂質(g) | 0.1 | 0.1 |
炭水化物(g) | 3 | 6.2 |
カリウム(㎎) | 200 | 610 |
ビタミンB1(㎎) | 0.03 | 0.26 |
ビタミンC(㎎) | 14 | 22 |
ぬか漬けにすることで
ビタミンB1は8倍以上でカリウムは3倍に上昇してます。
ぬか漬けの栄養価とその効果について
ぬか漬けは、ビタミンB群やカリウムなど、体に良い栄養素が豊富に含まれています。これらの栄養素は、私たちの健康維持に重要な役割を果たしています。以下では、ビタミンB群とカリウムについて詳しく説明します。
ビタミンB群の重要性
ビタミンB群は、エネルギー代謝に重要な役割を果たします。もしビタミンB群が不足すると、以下のような体の不調が現れることがあります。
- 食欲不振
- 疲労感
- イライラ感
- 集中力の低下
ぬか漬けにはビタミンB群が豊富に含まれているため、日常的に摂取することでエネルギー代謝をサポートし、リフレッシュすることができます。
カリウムの効果
カリウムは、体内の余分なナトリウムを排出するのに役立つ栄養素です。この働きにより、カリウムは以下のような効果が期待されます。
- 体内の塩分バランスの調整
- 血圧の維持
ぬか漬けにはカリウムが多く含まれているため、塩分を摂取しすぎた際にも役立ちます。
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まとめ
ぬか漬けは、浸透圧の原理を活用することで、野菜の美味しさと栄養価を最大限に引き出すことができます。浸透圧による水分の移動や塩の浸透、発酵過程での栄養素の生成などが相まって、ぬか漬けはその独特の風味と高い栄養価を持つ食品として評価されています。適切な塩分濃度や野菜の前処理、ぬか床の管理を行うことで、家庭でも手軽に美味しいぬか漬けを楽しむことができます。発酵の魅力を存分に味わいながら、ぬか漬けをぜひ日常の食卓に取り入れてみてください。
ではでは 感謝感謝