ぬか漬けの塩分が気になります
ぬか漬けに適した塩ってあるの?
このような方に読んでいただきたい内容になります。
ぬか漬けは美味しくて美容と健康に沢山の効果が期待できるのでおすすめなのですが
気がかりなのが塩分量ですよね
一般成人の1日の塩分摂取目標は男性8g未満、女性7g未満となってます。
キュウリのぬか漬けの100g(約1本)当たりに含まれる塩分量は5.3g
3切れ食べたとしても...ぬか漬けに含まれる塩分は気になってしまいます。
もちろん食べ過ぎはNGですがぬか漬けの塩分を減らす工夫を3つ紹介いたしますので
気になる方は是非 取り入れてみてください。

1.漬け方を工夫する
- 漬ける時間を短くする
- 漬かりにくい工夫をする
- しっかり洗う
野菜に吸収されている塩分の量を減らす方法です。
詳しく解説します。
時間を短くする
何時も漬けている時間より早く取り出して
浅漬けにすることで塩分を減らす。
漬かりにくくする
ぬか漬けは条件により仕上がる時間が変わるので
漬かりにくいぬか床と野菜の条件で漬ける。
漬かりにくいぬか床の条件は
- 気温が低い
- ぬか床の水分が少ない
- ぬか床の塩分が少ない
*最適な温度は20°c〜25°cなので一時的に冷蔵庫で保管するのも一つの方法です。
*ぬか床の塩分量を減らし過ぎると腐敗菌が増える危険があるので注意が必要です。
漬かりにくい野菜の条件は
- 表面積が大きい
- 水分量が多い
- 皮を剥かない



*ぬか床に入れる前の野菜の皮を剥いたり、切り込みを入れたり
一手間加えないことで漬かりにくくなります。

しっかり洗う
しっかりとぬかを洗い流すことで
塩分は減らせますが
もっと減らしたい方は
- 水にしばらく浸しておく
- 絞れる野菜であれば絞る
*水に浸し過ぎると水っぽくなっりますので5分~10分ほどで取り出してください。
水ぽくなるのが気になる方には塩抜きがお勧めです
塩抜きのやり方

- 水200㏄に塩3gを入れる
- 漬かりすぎたぬか漬けを食べやすい大きさに切ります
- 塩水に入れて10分ほどで出来上がり
「呼び塩」と言って濃いぬか漬けと薄い塩水が同じ濃度になろうとして
ぬか漬けの塩分を程よく減らしてくれます。
味見をしてまだ濃いようであれば時間を延長してください。
合わせて読んでいただきたい記事
|ぬか床の酸味トラブルを解決|4つの効果的な対策と予防法をご紹介
|簡単なぬか床の作り方と効果的なお手入れ法|お勧めの手順を解説
2.天然塩を使う
天然塩、自然塩にはミネラル分が多く含まれていて、その分だけナトリウムが減るので、天然塩を選ぶだけで、わずかではあるものの減塩の効果が得られます。
サラリーマンの『サラリー(salary)』は、古代ローマ時代に兵士に与えられた「塩」を意味するラテン語『サラリウム(salarium)』に由来する。
当時は塩が貴重だったので給料として支払われていたそうです。
塩とは
塩資源は主3つあります
- 岩塩
- 塩分濃度の濃い湖の水
- 海水
世界では6割が岩塩を使用されていますが
日本には岩塩、塩分濃度の濃い湖もないため
海水だけが塩の原料であり塩作りに不適地であるために
大変な労力で塩作りが行われていました。
日本に不適な海水からの塩作り
- 3%の濃度の海水を煮詰める効率の悪さ
- 雨が多く湿度が高い気象条件
- 海水を引き込んで天日干しする土地が狭い
など塩作りには大変苦労し沢山の知恵がしぼられてきました。
1971年に『塩業近代化措置法』の成立で
塩田からの製塩からイオン交換膜製塩法に全面的に切り替わり
低コストの精製塩ができました。
精製塩と再生加工塩、天然塩の違い
製造工程 | 成分 | 値段 | |||
精製塩 | イオン膜 立釜 | 塩化ナトリウム99.5% | 安い | ||
再生加工塩 | 天然塩を輸入して 精製、溶解、立釜 | 塩化ナトリウム約90% マグネシュウム、カリウム | 中 | ||
天然塩 | 天日、平釜 | 塩化ナトリウム約80% マグネシュウム、カリウム | 高い |
*天然塩や自然塩と表示することは禁止されているので原料表示や製造工程を参考にして選んでください。
3.カリウムが多く含まれている野菜を漬ける
カリウムの効果
人体に必要なミネラルの一種で、浸透圧の調整などの働きをする。
ナトリウムを排出する作用があるため、塩分の摂りすぎを調整する上で重要。
e-ヘルスネット
自然塩にもカリウムが含まれていますが野菜にもカリウムが含まれています。
なかでも沢山含まれていてぬか漬けに適した野菜が
野菜:ほうれん草、小松菜、大根、カボチャ、アボガド
芋類:じゃがいも、サツマイモ
豆類:枝豆、そら豆
などがありますので積極的に選んでみてはいかがでしょうか
ぬか床の塩分濃度を下げてはいけない理由
そもそも塩分が気になるのなら”ぬか床の塩分濃度を下げれば”って思いませんか
でもこれはダメです。
ぬか床の塩分濃度は6%~7%で酸度はph4.6ぐらいがといわれています。
塩分調整の仕方はそれぞれですが
- 決まった曜日に入れる
- 足しぬかの際に入れる
- 浸かり具合をみて入れる
- ぬか床を舐めて確認する
など人それぞれ塩分を足すタイミングが違います。
ちなみに私は”毎日舐めて確認する”なのですが
難しそうですが毎日のことなので流石に慣れてきます。
ではどうして塩分濃度を下げてはいけないのかを考える前に
そもそも塩分を入れる理由は
- 浸透圧の働き
- 味付け
- 雑菌の繁殖を抑える
の大きく3つが挙げられます。
適切な塩分濃度と酸性度によって腐敗菌の増殖を防いでいますので
塩分濃度を下げ過ぎると腐敗菌が増殖し易くなるのです。
むやみに塩分濃度を下げ過ぎると“発酵”から”腐敗”に菌が変化してしまいますので
くれぐれも塩分濃度を下げることは避けてくださいね。
まとめ
1.漬け方を変える
浅漬けにすること、ぬかをしっかり洗い流すことで塩分が控えられます。
2.天然塩にする
ミネラル分を多く含んだ天然塩に変える。
3.カリウムが多く含まれている野菜を漬ける
ナトリウムを体外へ出してくれる働きがあるカリウムを多く含む野菜を
中心に野菜を選ぶ3つのことで塩分を減らし、排出することで
ぬか漬けのデメリットを軽減できるのではないでしょうか
*塩分濃度をさげることで乳酸菌の働きが悪くなり腐敗菌が増えてしまいますので
ぬか床の塩分を抑える事はやめましょう。
ぬか漬けは、野菜の旨みを引き出して美味しくいただけて、美容と健康にも
沢山の効果がありますので是非ぬか漬け生活をはじめてみてください。
ではでは 感謝を込めて
参考文献