発酵食品

|発酵と腐敗の境界線|発酵食品の賞味期限とその変化を徹底解説

米こうじぃ

発酵食品に賞味期限ってあるの?

大豆ちゃん

発酵食品が腐敗しているのか見極める目安が知りたいなぁ

このような人に読んでいただきたい内容です。

発酵食品の魅力を伝えるブロガーです。

手作りで発酵食品を楽しんでいる方も増えている中で、よくある質問の一つが「発酵食品に賞味期限はあるの?」ということです。発酵は微生物の力を借りて行われるプロセスですが、その過程が進行しすぎると「腐敗」となり、食品として安全に食べられなくなる場合もあります。

この記事では、発酵と腐敗の違い、発酵食品の賞味期限について詳しく解説し、さらに拮抗作用や手作り発酵食品のメリットについても掘り下げます。発酵食品の保存方法や安全に楽しむためのポイントもご紹介します。

発酵と腐敗の違い

発酵と腐敗はどちらも微生物の働きによって起こる現象ですが、結果が大きく異なります。

「発酵」とは、微生物の働きによって物質が変化し、人間にとって有益に作用することをいいます。

一方で、腐敗は、食品中に有害な微生物(雑菌や腐敗菌など)が増殖し、食材が腐るプロセスです。腐敗が進むと、悪臭や異常な色、ぬめりなどが生じ、食べると健康に害を及ぼす可能性があります。

発酵食品に賞味期限はあるのか?

発酵食品にも賞味期限がありますが、発酵が進むことで保存性が高まり、風味や栄養価が変化していきます。ヨーグルトやキムチ、納豆、味噌などの発酵食品には、保存状態や環境により異なる賞味期限があり、発酵が進むと味や質感も変わります。特に、手作りの発酵食品では、素材や環境に応じた管理が重要です。

賞味期限と消費期限の違い

賞味期限:美味しく食べれる期限のこと 

袋や容器を開けないままで、書かれた保存方法を守って保存していた場合に、この「年月日」まで、「品質が変わらずにおいしく食べられる期限」のこと。

消費期限:期限が過ぎたら食べないほうが良い

袋や容器を開けないままで、書かれた保存方法を守って保存していた場合に、この「年月日」まで、「安全に食べれる期限の」のこと。

拮抗作用と発酵食品の安全性

発酵食品が腐敗しにくい理由の一つに、「拮抗作用」があります。拮抗作用とは、発酵に関与する有益な微生物(例えば、乳酸菌や酵母菌など)が、食品中に含まれる他の有害な菌や雑菌の増殖を抑える働きを指します。

例えば、乳酸菌が活動することで生成される乳酸は、食品中のpH(酸性度)を下げます。この酸性の環境は、多くの病原菌や腐敗菌が増殖しにくい状態を作り出します。これが、発酵食品が腐敗しにくく、賞味期限が長めになる理由の一つです。ヨーグルトやキムチなどが保存性に優れているのは、この乳酸菌の拮抗作用が大きく関与しているためです。

さらに、酵母菌なども食品中で他の菌と競い合い、悪い菌の増殖を防ぎます。このような微生物同士のバランスによって発酵食品は安全に保たれ、適切に管理されていれば長期間保存が可能です。

手作り発酵食品が良い理由5つ

手作りの発酵食品には、市販品にはないいくつかの特有のメリットがあります。

自然な発酵プロセスを楽しめる

手作りの発酵食品では、発酵が進む過程を自分の目で確認し、必要に応じて管理することができます。発酵の進み具合を調整し、自分好みの味や風味を作り出す楽しみがあります。

余計な添加物を避けられる

市販の発酵食品には、保存性を高めるために防腐剤や保存料などが加えられていることがあります。一方で、手作りの発酵食品では、余計な添加物を使わず、素材本来の風味を楽しむことができます。

フレッシュで栄養価が高い

手作り発酵食品は、作りたてでフレッシュな状態を楽しめます。栄養素が損なわれにくく、ビタミンや酵素、乳酸菌などの有益な成分を最大限に摂取することができます。また、発酵が進むことで栄養価がさらに高まることもあります。

家庭環境に合わせたカスタマイズが可能

手作り発酵食品は、使用する素材や発酵時間、温度などを家庭の環境に合わせて調整することができます。たとえば、塩分を控えたい場合は、塩分量を調整したり、発酵を短めにするなど、好みに応じたカスタマイズが可能です。

経済的なメリット

手作り発酵食品は、市販の高価な発酵食品を購入するよりもコストパフォーマンスが良いです。家にある材料や簡単な調味料を使うことで、長期間保存できる発酵食品を手軽に作ることができます。

合わせて読んでいただきたい記事です。

|美味しさと健康を手に入れる | 発酵食品手作りの理由とメリット6選

発酵食品が腐敗に進む過程と保存方法

発酵食品が腐敗に進む過程は、保存環境や時間の経過によって影響されます。例えば、保管温度が高すぎたり、容器が密閉させることで、腐敗菌が増殖しやすくなります。発酵食品を適切に保存することが、腐敗を防ぎ、美味しさを保つ鍵となります。

腐敗していて食べることを控えたほうがいい目安を紹介します。

保存温度賞味期限腐敗の目安
キムチ(和風)5°c~10°c30日程度カビが生える、アルコール臭がするなど     
納豆10°c以下2週間程度茶色ぽくなり、ツンとした臭い、苦みがある
ヨーグルト10°c以下10日程度 カビが生える、黄色く変色、酸味がきつくなる
発酵食品の腐敗目安

まとめ

発酵食品は、その健康効果や風味だけでなく、適切な管理の下で賞味期限が長く、腐敗しにくい特徴があります。これには拮抗作用が大きく関与し、有益な微生物が他の雑菌の増殖を抑えてくれるおかげで、長期間安全に楽しむことができます。また、手作りの発酵食品は、フレッシュで栄養価が高く、自分好みにアレンジできる点が魅力です。

発酵と腐敗の境界線をしっかり理解し、正しい保存方法を実践すれば、発酵食品をより長く、美味しく楽しむことができるでしょう。

ではでは 感謝感謝

参考文献

微生物と食の温故知新

韓国料理KIM’S WEB

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ひゃくみつ
百歳まで楽しく生きることを目標にしています。 発酵食品は健康維持する目的のためで 50歳から毎日欠かさず作って食べています。 発酵食品ソムリエ 2022.4に取得 まだまだ挑戦中です。