同じ“無調整豆乳”でも、豆腐の固まり方が違うの?
自家製豆乳で作るとおいしいって聞くけど、ちゃんと固まるのかな?
みなさん、こんにちは。今日はちょっと実験的なチャレンジをご紹介します。テーマは「豆乳で手作り豆腐」。市販の豆乳を使えば簡単にできそうですが、実際には固まりやすさに違いがあるのをご存じですか?
今回は 大豆固形分10%以上の豆乳 をそろえ、市販の豆乳3種類と、自宅で仕込んだ手作り豆乳1種類を使って、にがりで豆腐を作ってみました。果たしてどの豆乳が一番しっかり固まるのでしょうか。
実験の条件と方法
使用した豆乳4種類

- スジャータめいらく 有機豆乳(大豆固形分10%)
- marusan 国産大豆無調整豆乳(大豆固形分10%)
- 大塚食品 スゴイダイズ(大豆固形分10%)
- 自家製豆乳(大豆固形分10%)
自家製豆乳(大豆固形分10%)レシピ
- 乾燥大豆:80g
- 水:400ml
*豆乳メーカーを使用して出来上がったらしっかり絞りました。
手順(固め方)
【材料】
- 豆乳:450ml
- にがり:豆乳の2%(マグネシュウム濃度5%)
【作り方】
- 加熱:電子レンジ600Wしてレンジ豆乳を80℃程度に温める
- 余熱:にがりを入れて静かに混ぜる、蓋をして余熱で5分蒸らす
電子レンジで加熱するときは、**突沸(いきなりボコッと吹きこぼれる現象)**に注意しましょう。600Wで4分半加熱すると80℃近くになりますが、そのままだと突沸しやすいです。2分ごとに一度かき混ぜると、突沸を防ぎ安全に加熱できます。
結果:固まりやすさ比較
① スジャータめいらく 有機豆乳

見た目はつるりと固まって豆腐らしい仕上がり。表面に気泡が少なく、スプーンですくっても崩れにくい。味も大豆の香りが自然で、なめらかさが際立ちました。
味のはあっさり目、固まるがやや弱め the豆腐
👉 総合評価:◎(理想的な寄せ豆腐)
② murusan 国産大豆無調整豆乳

しっかり固まり、スプーンですくうとほどよく水分がにじみ出ます。味わいは濃厚で甘みがあり、大豆の風味をしっかり感じられる仕上がりです。手作りらしい素朴さと奥行きが楽しめる豆腐になりました。
👉 総合評価:◎(味良し固まり良し)
③ 大塚食品 スゴイダイズ(10%)

こちらは固まり方がやや弱めで、水分もやや多め。そのためスプーンですくうと崩れやすいですが、なめらかな口当たりが楽しめます。味わいは濃厚で甘みがしっかり感じられ、豆の旨味が際立っています。
👉 総合評価:〇(味は良い。水分多めでそのまま食べるのに向く)
④ 自家製豆乳

残念ながら、今回は固まり具合がイマイチでした。表面は固まるものの、中はトロトロのまま。特に10%の固形分の豆乳は絞りにくく、予定していた分量を絞り切ることができませんでした。そのためなのか粉っぽさが残り、味以前の問題となってしまいました。
👉 総合評価:×(固まりにくく粉っぽさも残るため、完成度は低い)
考察:なぜ違いが出るのか?
豆乳が固まるかどうかは、
- 大豆固形分の濃度
- 加熱処理の具合(煮沸・殺菌方法)
- にがりとの反応
によって左右されます。
市販品は工場で安定した製造を行っているため、にがりとの反応がきれいに出やすいのが特徴。一方、自家製は「豆乳の濃度が一定しない」「煮沸不足でたんぱく質が変性していない」などの理由で固まりにくくなるようです。
まとめ
- なめらかで失敗が少ないのは定番の「有機豆乳」◎
- 濃厚にしっかり固めたいなら「国産大豆の無調整豆乳」◎
- やわらか食感&風味を楽しみたいなら「スゴイダイズ」○
- 自家製豆乳は風味抜群だが固まりにくい。改良が必要×
同じ「大豆固形分10%」でも、メーカーや製法でこれほど差が出るのは驚きでした。次回は自家製豆乳の濾し方や濃度を改良して、もう一度チャレンジしてみたいと思います。
みなさんもお気に入りの豆乳を見つけて、ぜひ「おうち豆腐」づくりに挑戦してみてくださいね!
👉 この記事を読んで「やってみたい!」と思った方は、まずはお気に入りの無調整豆乳を1種類用意して、にがりを加えるだけでも楽しめます。手作り豆腐は大豆の風味が段違い。買うだけでは味わえない体験ができますよ。