乾燥大豆って、そもそもなぜ乾燥してるの?
戻し時間はどれくらいが適切?
ミキサーって何ワットくらいのを使えばいいの?
家のはちょっと古いんだけど…
豆乳の基本的な作り方を見て実際に作ってみようと思った方の中には、このような疑問や不安を感じた方も多いのではないでしょうか?
この記事では、豆乳作りの土台となる「乾燥大豆の扱い方」について、納得して進められるように詳しく解説します。
■ なぜ大豆は乾燥されて売られているの?
市販されている大豆の多くは「乾燥大豆」です。理由は大きく2つあります。
- 保存性が高くなるから
乾燥させることでカビや腐敗を防ぎ、常温で数ヶ月〜1年保存が可能になります。 - 加工に適しているから
水分を飛ばすことで大豆の成分が安定し、味噌や豆腐、豆乳などへの加工がしやすくなります。
実は、収穫直後の「生大豆」も存在します。ただし、
- 市場にはほとんど流通しておらず、
- 季節限定(秋)で、
- 足が早く、数日で傷むため
一般家庭では扱いづらく、基本的には「乾燥大豆」を使うのが前提です。
■ 大豆の戻し方|なぜ乾燥大豆を戻すの?基本の戻し方を解説

乾燥大豆は、そのままだと硬くて加工できません。水で戻すことで、体積が2.5〜3倍になり、柔らかくなります。これが「浸漬(しんせき)」の工程です。
▼ 基本の戻し方(8〜12時間)
- 乾燥大豆:250g(約4人分の豆乳ができる)
- 水:大豆の3〜4倍量
【手順】
- 大豆を軽く洗い、表面の汚れやホコリを落とす。
- ボウルに大豆を入れ、たっぷりの水に8〜12時間つける。
- 十分に膨らんだらOK。水を切り、再び軽く洗って使用します。
*夏場は室温が高く、水が痛みやすいため冷蔵庫で8~12時間浸水させましょう
浸漬完了のサイン(3つの目安)

① 体積が2.5〜3倍に膨らんでいる
- 見た目にふっくらしており、丸みが出ている。
- 水を吸ってツヤが出てくる。
② 豆を指でつまむと、少し柔らかさを感じる
- 指で軽く押してみて、ぐにゅっとへこむ程度になっていればOK。
- ただし、この時点では中まで完全に柔らかくなっていなくても大丈夫(茹でて柔らかくします)。
③ 大豆の芯が白くなくなってきている(切って確認)
- 包丁や爪でカットして、内部に「白く硬い芯」が残っていないかチェック。
- 少しだけ芯があっても、茹で工程で柔らかくなるので問題ありませんが、真っ白でカチカチな場合は戻し不足です。
浸漬完了後の注意点
- 浸漬後はなるべく半日以内に茹でるか冷蔵保存を。
- 時間が経ちすぎると、水が濁ったり泡立ったりして「発酵状態」になってしまいます(特に夏場)。
▼ 浸漬時間が長すぎるとどうなる?
・24時間以上つけっぱなしにすると、発酵して酸っぱくなることがあります。
・また、水が濁ったり、豆が柔らかく崩れて風味が落ちる場合も。
→ 12時間以内を目安に戻すのがベストです。
▼ 時短したいときの「熱湯法」
時間がない場合は、次のような戻し方も可能です。
【時短法】
- 洗った大豆を鍋に入れ、熱湯を注ぐ。
- フタをして1時間放置。
- 水を切って使用。
※風味や食感は通常の浸漬よりやや劣りますが、急ぎの場合には便利です。
ミキサーでの攪拌|おいしさを決めるカギ!
戻した大豆は、次に水と一緒に撹拌して豆乳の元をつくります。
この工程は、豆乳の「なめらかさ」や「風味」を左右する重要なポイント。
▶ 撹拌の基本手順
- 材料:戻し大豆(約590g)+水 1000ml
- ミキサー容量に合わせて2〜3回に分けて攪拌
手順:
- ミキサーに大豆と水を1/3ずつ入れる
- 1回あたり1〜2分を目安にしっかり攪拌
- 一度止めて、中身の粒が均等になっているか確認
- なめらかな液体状になったらOK!
✅ 美味しく仕上げるコツ
- ワット数が低いミキサーは少量ずつ回すと滑らかに
- 攪拌後、泡が立ちすぎる場合は数分休ませて落ち着かせる
- 攪拌が足りないと、濾す時におからに混ざりやすくなるため、しっかり回すのがポイント!
ミキサーって何ワットくらいのを使えばいいの?
手作り豆乳に特別な高性能ミキサーは不要です。
目安としては、200〜300W以上あればOK。ご家庭にある一般的なミキサーで十分対応できます。
ただし、**ワット数が低い場合(200W未満)**や年季の入った機種を使う場合は、
- 大豆と水を少量ずつ分けて攪拌する
- 攪拌時間を少し長めにする(2〜3分)
といった工夫をすることで、滑らかな豆乳に仕上がります。
また、途中で一度止めて中の状態を確認しながら攪拌すると、ムラが出にくくなりますよ。
■ まとめ|手作り豆乳は“下準備”が味を決める
豆乳作りのポイントは「乾燥大豆の戻し」と「茹で」の工程を丁寧に行うこと。
- しっかり水で戻すことで、ふっくらと甘みのある豆に
- 茹でることで、クセがなく口当たりのよい豆乳に
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