「豆から手作り豆乳」を始めた方が、必ず通る道。それが “仕上げの工程”、つまり「加熱」と「濾し」です。
前回の記事では、乾燥大豆を水で戻して、ミキサーで攪拌するところまでをご紹介しました。今回はいよいよ、豆乳らしい味と香りを決定づけるステップをご紹介します。
味がちょっとボンヤリ…。
どうすればもっと美味しくなるのかな?
手作り豆乳って濾すのが大変そう…。
コツとか失敗しない方法ってあるの?
豆乳の味や口当たりは、実はこの最後の工程で大きく変わります。
「美味しくてなめらかな豆乳を自宅で作ってみたい」そんな方は、ぜひ参考にしてみてください。
加熱|まろやかさと安全性を生む大切な工程

ミキサーで撹拌した大豆液は、まだ“豆乳のもと”にすぎません。
ここから加熱することで、豆乳としての美味しさと安心感が生まれます。
なぜ加熱が必要なの?
- 青臭さを和らげる
→ 大豆特有のにおいが蒸発し、口当たりがやさしくなります。 - 消化をよくする
→ 生大豆に含まれる「トリプシンインヒビター(消化を妨げる物質)」を無毒化するため。 - 保存性が高まる
→ 加熱殺菌することで、冷蔵保存で2〜3日程度は安心して飲めます。
加熱の手順
- 撹拌した大豆液を鍋に移す
- 中火にかけ、鍋底をヘラでこまめに混ぜながら加熱
- 沸騰しない程度(80〜90℃)で10分ほど煮る
- 豆の香ばしい香りがしてきたら火を止める
- 焦がすと風味が台無しに!常に鍋底を混ぜながら加熱するのがコツ
- 吹きこぼれにも注意。泡が上がってきたら火を弱めて調整しましょう
Q:加熱する時、どれくらいの温度や時間がちょうどいいの?
A:豆乳は焦げやすく、吹きこぼれも起きやすいので「火加減」はとても大切です。
中火で温めて、ふつふつと泡が出始めたら弱火にし、10分ほど加熱するのが基本です。温度で言うと**80〜90℃**をキープするイメージ。
火が強すぎると焦げてしまい、せっかくの風味が台無しに。
鍋底をヘラでこまめに混ぜる&一度に多く作りすぎないのがポイントです。
濾す|豆乳のなめらかさを決める作業

加熱が終わったら、いよいよ豆乳とおからを分ける作業、**「濾し(こし)」**です。
ここで豆乳の「飲みやすさ」「なめらかさ」が決まると言っても過言ではありません。
用意するもの
- ザル or ボウル
- さらし(キッチン用不織布でもOK)
- ゴム手袋(熱い豆乳を扱う場合)
- クリップや洗濯ばさみ(袋口を留める用)
濾し方の手順
- ザルの上にさらしや不織布をセットし、ボウルの上に置く
- 加熱した豆乳を少しずつ注ぐ(熱いので注意)
- 最初は自然に落ちる豆乳を受け取り、残りは布をつかんで優しく絞る
- 手でぎゅっと圧をかけると、白く濃厚な豆乳が出てきます
絞り方のポイントと注意点

- 強く絞りすぎると雑味が出る → しっかり、でも優しくがコツ
- 布の目が粗いと粒が混ざる → なるべく目の細かい不織布やさらしを使いましょう
- 手が熱いと感じたら、ゴム手袋やタオルで調整を
*画像は2キロの米を重石にして半日放置しました。
出来上がりの目安|手作りならではの満足感
今回のレシピ(乾燥大豆250g)では、
- 豆乳:約960ml
- おから:約600g
が目安として取れます。
「濃いめにしたい」「もっとあっさり飲みたい」といった場合は、ミキサー時の水の量を調整することで変化を楽しめます。
Q:濾すときって、どのくらい絞ればいいの?
濾すときにぎゅうぎゅう絞りすぎると、大豆のえぐみや雑味まで出てしまうことがあります。
まずは自然に落ちる豆乳を受け取り、それから軽く圧をかける程度で十分です。
どうしても最後まで搾り切りたい場合は、一度に大量に流し込まず、数回に分けて丁寧に行うと、なめらかさを保ったまま豆乳が抽出できます。
「もったいない!」と全部絞りたくなる気持ちも分かりますが、風味優先なら“ほどほど”がベストです。
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■ まとめ|最後の仕上げが美味しさを決める
手作り豆乳の仕上がりを左右するのは、まさにこの「加熱」と「濾し」の2工程。
- 焦がさず、ふつふつ煮て甘みを引き出す
- 丁寧に濾して、雑味のないなめらかな豆乳に仕上げる
これだけで、「えっ、これ本当に自家製?」と驚くほどのおいしさになります。
一度作ってみると、毎日の朝ごはんやスープに取り入れたくなるはず。
ぜひご家庭で、あなた好みの豆乳を見つけてくださいね!